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粉々に壊れたココロを拾い集める女たちの本音blog
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柚葉&焔
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社会人で女
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濃い人生だねと言われること多し。実は、平凡・平和をこよなく愛する、怯えた子どもであることに気付き、血を吐きながら生きるふたり。
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私は、流れる血液を見ると体液が逆流するような感覚を覚えることがある。

「血しぶき」

凄惨な殺人現場などでしか見られないと思われるが、実は意外と身近にある。

例えば

剣道というスポーツで使用する「竹刀」で何度も何度も人を殴ると、人の皮膚は裂けて血しぶきが飛ぶ。

または、鼻血が喉に入ってしまって、むせ返って吐いた時も、飛び散ることがある。

壁や畳に、パーッと紅い花を散らしたように飛ぶの。

キレイだなぁ・・・って自分の血を眺めてた。

だけど、私の血液は、ほかの人と同じように「赤い普通の血液」なのに汚いんだって。

子どものころ、殴られると、殴られた痛みよりもなによりも、殴られた際飛び散る自分の血液で親の衣服や、家が汚れることを気にしていた。それは、常に『お前の汚い血で汚れたのをどうしてくれる』と責められていたからだ。

私は、人間ではなくて『汚物』

汚物の体から飛び散る血液は、『汚物以下のモノ』

酔っ払いが道路に吐き散らすゲロより、ウイルスに冒された便よりも汚らしいモノ。

そんな汚物の分際で、痛いの痒いのなんて許されるわけ無いじゃない?

だって、汚物は口なんかきいちゃいけない

汚物は、痛みを感じちゃいけない

汚物は、「人間扱いされるわけなどないということをわきまえていなくてはいけない」

小さい頃、集団予防接種のとき、泣いて痛がってた同級生を「アホか?」と思って見ていた。

痛くないと思えば痛くないんだ、って本当のことだと思ってたわ、私(笑)

生え際の髪の毛を血が出るほどブチブチ毟っても「痛み」を感じることができなかった。

彫刻刀や工作用カッターナイフで自分の腹を刺しても、流れ出てくる血は赤いんだ、っていうことは確認できたけど、「痛み」を確認することはできなかった。

そんなこと試す小学生ってあまりいないんだって。

おかしい、異常だって、何故かすごくガッコウで教師からも責められた。

 

そんな汚物でしかない私なんかと、なぜ色んな男がセックスしたがるのかが不思議だった。

「いやらしいよなぁ。誰にでもやらせるんだろ?汚らしい女だよな」

そんな汚らしい女相手に、鼻息荒くして腰振ってるあんたは何なのかしらね?(笑)

泣いてるのか、笑っているのか、怒っているのか、わからない顔がダメらしかった。

『媚へつらい上目遣いで顔色を伺いながら誘ってる』

じゃあどんな顔してればよかったのかしらね?

泣き喚けば誰か助けてくれたかしら?

裸足で台風の夜、パジャマで吹雪の夜逃げ出した私を、警察も誰も助けなかった。

台風の夜、半裸で外に放置され、呼吸停止で救急病院に運び込まれた私の体には、隙間が無いくらいの打撲痕や傷があったのに、病院は警察にも児相にも通報しなかったし、ましてや親は何の罪にも問われなかったけど?

今と違って、とても体が小さかった私は、レイプされるたびに膣が裂傷を負って、血や膿で下着が汚れた。

汚れた下着を親に見つけられると、その汚れた下着を口に突っ込まれて殴られた。

口に下着を突っ込まれ、うめき声すら上げられない状態で、血が飛び散ると家が汚れるからという理由で、昔の真っ黒いビニールのゴミ袋を頭からかぶせられ、血が飛び散らないようにして、親の気が済むまで殴られた。

気絶すると「死んだフリするな!」といって、気絶することも許されず、さらに殴られた。

私は、声を出して叫ぶことも泣くことも、喋ることも禁止されていたから、近所の人は気付かなかったのかもね。

でも、人間をモノで殴る音ってけっこう聴こえるものなのよ、

何かを殴っている音と、大人の怒号だけが聞こえるというのもかなり不気味だと思うのよ。

気付いていて何もしなかった大人がほとんどだったんでしょうね。

 

体中傷だらけで、かろうじて家から逃げ出したとき、近所のおじさんが涙ぐみながらジュースをくれた。

痩せて小さい私の身体を見て、「かわいそうになぁ・・・」って言いながらパンツの中に手を入れて触ってきた。

小学生の私は

男ってこういうモノなんだ・・・

と、さらに思い知らされた。

左利きの養母から毎日殴られていた右側の耳は、鼓膜破裂した後、ろくに治療もうけさせてもらえなかったから、一生治ることの無い難聴になってしまった。

灰皿で殴られ、陥没した頭蓋骨は、今でもそのまま。

 

男ってね、可笑しいの。

「お前は汚い、汚い」

って言いながら、私の性器を舐めたがるのよ。

汚いモノなのだから、舐めるなんて不潔なことしなけりゃいいのにね?

あんまり汚い汚いって言われるから、きれいにしなくちゃと思って、消毒液ぶっかけて、きたないあそこを使えなくしてしまえばいいんだ、と思いついて、中学生のとき、割り箸突っ込んでぐっちゃぐっちゃにしたことがあったの。血だらけでぐちゃぐちゃになったあそこは、それはそれはグロテスクだったけど、私も赤い血が出るんだって思うと、どくどく流れる血が愛しかった。

女のあそこって、すごく頑丈にできてるみたい。

そのとき関係のあった男が、私の事病院へ担ぎ込んで、ちょっと治療してたら治っちゃった。

 

 

傷        疵        きず      

     自身で刃物を突き刺したあとも、何もかもが愛しい  今の私の身体。

 

 

こんなに人間の身体って頑丈にできてるのに、脳みそや「心」って簡単に壊れるんだと知った。

私にも「心」というものがあるんだってことに気付いて驚いた。

「壊れてしまった心」に負った傷は、一生消えないのだということも知った。

 

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昔・・・・結婚していた相手は、多分ごく普通の男だった。(と思う)

どうして結婚にまで至ったのかはっきりとは覚えていないが、たぶんお互い若くて、ある意味怖いもの知らずで、世間知らずで、でも一人では生きていけない自分を持て余してて、何かを貪るように一緒に暮らし始めたのだったと思う。

付き合って一年ほど経過した頃、私は晴れて成人となった。

義務教育終了と同時に生まれ育った家を飛び出し、年齢をごまかし水商売をしながら暮らしていた私は、結婚相手と知り合った頃、絵に描いたようなろくでもない男と暮らしていて、どうにかしてそこから逃げ出したかったのだ。

それともうひとつ理由があった。

結婚をすることによって、戸籍上の親と一切の縁を切ること、が最大の目的だった。

成人したら親の許可なく結婚ができる。

本籍地も変更できて、相手の戸籍に入籍するという一般的な形をとれば、私はもう生まれ育った家の戸籍から離れることが出来、戸籍上の親がいる地獄のような家に帰らなくてもよい、そう思っただけで喜びに打ち震えた。

「お前と一緒に暮らしたい。毎日一緒にいたい」

そんなふうに言ってくれた男の言葉を何の抵抗も無く受け入れ、あっさり結婚した。

相手の両親は普通のサラリーマン。おとうさんはちょっと酒にだらしない職人さん、おかあさんはバリバリのキャリアウーマンでさばさばしてて優しい大人の女性だった。祖父祖母も健在で、かわいい妹もできた。

私達は結婚してからすぐに子どもを作った。

彼は、「しばらく2人でラブラブ生活がしたいよ」と言ったが、私自身が強く願って子作りした。

子どもを作ることによって彼を繋ぎ止めたい、という気持ちはなくて、私自身が

「子どもを作ればもう他の男にフラフラしたり心が揺れたりせず、覚悟ができるだろう」

と思ったからだった。

子どもを作るという行為を「自分自身の決心をつけるため利用した」のだ。

彼は、そんな私の気持ちを薄々と感じていたのかもしれない。入籍して私が妊娠した為仕事を辞めると、過去のことを根掘り葉掘り聞きたがるようになった。それはそれはしつこく・・・。

こういうことってよくあることなのだろうか?

いつもその場しのぎの甘い言葉だけでヘラヘラ生きてきた私には、解らないことが多々あった。

「昨日は確かにあなたのこと好きだった。でも、今日はあまり好きじゃない。」

そう言った時の彼の表情が、なんともいえない、見たこともないような複雑なものだった。

 

昨日は確かにお互いの気持ちを確認しあった。絆を感じた。お互い愛情も感じられた。でも、それがどうして次の日も継続していて当然、昨日の続きは今日なのだから今日も昨日と同じ気持ちでいられると思っているのかが信じられない・・・というか、理解できないのだ。

 

特定の人間に、特別な感情を抱く・・・愛情を感じるという経験を持たない私には、心とか気持ちとかに執着したがる彼の気持ちはまったく理解できなかった。

ではなぜ結婚生活を続けるのか?と問われたとき、何の躊躇いもなく答えた。

「私は結婚することによって実家と一切の縁を切れるというメリットがある、あなたは、毎日私とセックスして一緒に眠りたいという気持ちを満たすことができる。お互いの希望が叶ったんだからいいじゃない?」

私は、男の欲望にはかなり忠実に応えることができるセックス人形だと自覚していた。

何人相手がいても、それぞれの希望に合わせて反応することができる。

そうすることで男は私を可愛がってくれる、必要としてくれるということをわかっていた。

だけど、それに付随する「特別な感情」については、未体験で無知だったため、私をセックス人形として可愛がってくれていたはずの男達は、怒り出したり、呆れたりして離れていく。そういうものなのか、思った。

思っただけでまったく自分を変えることもできなかったが・・・。

「自分以外の人間」に特別な感情を持つための訓練は、生まれたときから受けていない。

人は学習(経験)していないこと以上のことはできないもんだ。少なくとも私はそう。

人間は、生まれたときから「自分だけの特別な大人」の存在を感じながら育つものらしい。

「自分だけのための大人」は普通は「生物学上の親など血縁者」であることが多いらしい。

そういう人間(家族と呼ばれるもの)と接しながら、自尊心や命ある生き物に対する「特別な感情」を学んだりしながら生きていくらしい。ということを調べているうちに知ったのは、つい数年前のこと・・。

まれに機能不全家庭や養護施設などで育った場合、一般的に「知っていて当然」とされる特別な感情を知らずに育ってしまった人間がいるらしいということも数年前しることができた。

「愛着障害」  というらしい。

彼は、それでも実に根気良く私に色々なことを教えてくれた。

子どもが生まれる前も、生まれた後も、時々普通でない私の精神面を、それなりにフォローしてくれていた。

機械的にしなくてはならないことを淡々とこなす、ならできる。

だけど、命あるものに対して「愛しさ、情愛」を感じることの無い私との生活は、(たぶん)普通の家庭で育ってきたと思われる彼にはついていけない、あり得ないということの連続だったようで、憔悴していくのがわかった。

私は、小さな頃、自分がどんな風に育てられたか、という記憶をほとんど持っていなかったので、過去のことを根掘り葉掘り聞かれるのは本当に苦痛で、わざとはぐらかしたり隠したりしているわけではない、ということを何度説明しても理解してもらえないことも辛く、自分を責めて責め抜いて、お互い普通の精神状態ではいられなくなってしまった。

彼は、時間をかけて分かり合おうと努力してくれたのだろう、と今は思う。

あの若さで、私のような重い荷物を背負わされた精神的負担は、普通ではありえなかっただろう。

私たち夫婦の仲で唯一繋がっていると感じられる瞬間は、セックスしているときだけだった。

彼がどう感じて、私を求めていたのかはよくわからない。

でも、今でも時々思い出す。

「どんなに抱きしめても、お前の心が俺のほうを見てたことは一度もないよな・・・・」

ずいぶんあとになってから、彼の発した言葉の意味を考えた。

私は誰でも何でもお構いなしに受け入れているようで、誰のことも受け入れていないのだということに気付くまで、10数年かかった。

私は、誰も見ていない。何も見ていない。ガラスの眼しか持たない人形だったから。

 

いずみさんの肌は、白くて、つややかで、やわらかくてさわり心地もすべすべで最高だった。

柔らかい肌のいずみさんの手は、たった13歳の私の身体を蕩けさせる。

頬に優しく触れる

髪を撫でて、サラサラとかき上げる

耳の後ろに、首筋にキスをする

ピクっと私の小さな体が反応したのを、いずみさんは見逃さなかった。

『感じやすいんだね・・ふふふ』

子供だった私は、「感じる」ということさえ知らなかった。

私が初めて男と性交したのは、4歳。痛みと恐怖、嫌悪感が全身を纏う、なのに抵抗できない。

10歳を過ぎてからは、どんなに嫌でも男からは常に「誘ってる」と言われた。

「お前が誘ったのに、なんだその態度は!」

と言って殴る男が何人もいた。痛そうな顔をすると男はさらに興奮する。興奮してエスカレートしてきて、たまらなくなった私が『お願いやめて・・・』と目に涙を浮かべて懇願するまで男は殴り続ける。セックスとは、男と女とはそういうものだと思っていた。

体の小さい私の膣は、いつも裂傷を起こして歩くのも大変だった。

男の指はゴツすぎる。ガサガサして痛い。

 いずみさんの手は、高級な綿でできた寝具のような肌触りだった。

『柚葉、嫌な事はしないから、もう少し力抜いて・・・』

ほんの少しだけしか膨らんでいない、小さな乳房にいずみさんの指先が触れた。

触れているのかいないのか、わからないくらいの微かなタッチで腰が完全に抜けてしまった。

男はいつも鼻息を荒くして、ゴツイ手で乳房を鷲掴みにする。

男は、私がいくら痛いのは嫌だといっても、濡れても居ない私の性器に自分の性器を容赦なく後ろから前から突っ込んでくる。前戯なんて、ほとんどなかったと思う。

 

私がそのとき着ていた洋服をたくし上げ、いずみさんは私の乳首を目で捉えた。

腰が抜けてまったく抵抗もできない私の乳首を、柔らかく暖かい舌で下から舐め上げるように転がした。

あっっ・・

自然に声が出てしまってとても驚いた。

「恥ずかしいよ、いずみさん・・・変な声出ちゃう」

舌先を硬くしていずみさんは私の左右の乳首を執拗に転がし舐め続けた。

気がついたら座って向かい合った体勢だったのに、いつの間にか私は仰向けに寝ていて、いずみさんが私の上に覆いかぶさるような形になってしまっていた。

この体勢に持ち込まれた私は、ピクッと体が反応するとき、自分の腰が浮いているのに気付いた。

下半身の、小さな頃から何人もの男達の慰み者でしかなかった私のその部分が、信じられないくらい熱い。

むずむずするというかなんというか、おしっこを漏らしてしまいそうな感覚。

これ以上されたらおしっこ漏らしてしまう!ダメ!

力が入らなかったけど、精一杯の力でいずみさんから逃げようとした瞬間、

いずみさんの柔らかい白い指が私の下着の中にするりと入った。

私は成長が遅く、その部分はまだ薄い毛がまばらに生えているだけで、いずみさんの柔らかい白い指はあっけなく、女性器の中で最も敏感な部分を探し当て、優しく捕らえてしまった。

「・・・っっ!!!」

完全に私はいずみさんに捕らえられてしまった。

『柚葉、足少しだけ開いてごらん』

言われるままに、がくがく痙攣する足を開いた。

いつの間にか下着も脱がされていた。

一番敏感な部分に触れる前に、敏感な部分より少し下の女にしかない穴から、熱くてどろりとした分泌液が出ていることを耳打ちされ、またおしっこを漏らしてしまいそうな感覚に襲われ心臓がきゅんとなった。

熱いどろりとしたその分泌液は、『女は皆こうなるのよ、気持ちいいとね』と言って、いずみさん自身のその部分も見せてくれた。少し濃い目のその部分の毛を掻き分け、いずみさんは自分の手で広げて見せてくれた。

『ね、同じでしょ。あたしも今感じてるのよ』

いずみさんの女の穴の周りは、濃いピンク色になっていて、分泌液で光って見えた。

『さっき柚葉がビクンってなったのはここ。女の一番感じるところだよ』

そういっていずみさん自身の指で広げた部分の上のほうには、ピンクの小さい突起物があった。

『あたしは自分でここが気持ちいいんだって見つけたの。柚葉可愛いから特別に教えてあげる』

私はもう、おしっこが漏れそうなのを通り越して、下半身のその部分に心臓があるみたいに脈打っているのを自覚していた。その感覚が、もどかしいような、せつないような、どうにかしないと収まりがつかないような気がして、これからのことを小さい脳みそであれこれ妄想し、期待していた。

私の下半身にもいずみさんと同じ小さくて敏感な突起物がある・・・

想像しただけで、背中から足先までなにかが這い回るような、ドラッグ中毒のような感じになった。

いずみさんの柔らかい白い指が、薄い紙を置いたくらいの強さで私の小さな突起物に触れる。

熱いどろどろの分泌液にまみれたその部分は、考えられないくらいに敏感になっていて、どんなに抑えようとしても私はもう声を上げる事をガマンできなかった。

優しく、柔らかく、下から撫で上げるように、円を描く様に、突起物を執拗に触られた。

片手でそこを攻めながら、片手で乳房を撫でたり優しく揉み、乳首を転がされる。

小さな乳首も、下半身にある小さな突起物も、乾燥大豆くらいの硬さになっていた。

『柚葉のここ、ドロドロでこんなに硬くなってる・・・』

いずみさんのその言葉を聴いた瞬間、乳首と下半身から全身に電流が走るような感覚がした。

息ができない、体中が痙攣する、下半身のあの部分が痛いようなくすぐったいような、おしっこを漏らしてしまったような、なんとも表現しようの無い変な感覚に襲われ、怖くなった。

『柚葉、可愛い・・イッっちゃったんだ?』

いつものいずみさんの、笑っているのか泣きそうなのを我慢しているのかわからない、でもゾクゾクっとするような笑顔で言われ、私は、今自分の体がどうなってしまったのか解らなくて、強い不安を感じた。

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私が生まれて初めて性的な快感をおぼえたのは、13才の時だった。

物心ついたころにはすでに私の身体は様々な男から受けた性被害でくたびれきっていた。

私はチビでガリガリで、みすぼらしい、男か女かわからないような子供だった。

体の発育も悪く、女らしさのかけらもない、なのにどうしてそういう男たちの目に留まってしまったのか、いまだにわからない。

ただ、ものすごく発育が悪いチビだったのに、雰囲気だけはめちゃくそ老けていた。

中学に上がってからは、輪姦されたり(未遂のときもあった)関係を持った男に殴られたり、女の先輩に生意気だと殴られたり、万引きしたりシンナー吸ってみたりたばこを吸ってみたり、それくらいしかすることがなかった。

私はもう、殴られても輪姦されても泣きもしない怒りもしない人間になっていた。

とっくに家にも寄り付かなくなっていたし、年上の人たちとばかり遊ぶようになったら学校もすぐ行かなくなってしまった。義務教育だというのに、3年間のうち半年弱しか学校へ行っていない。

遊び仲間に、ひとつ年上の、ものすごく色っぽい綺麗な女の先輩がいた。

みんながきゃあきゃあ騒いでいても、その先輩の周りだけ違う空気が流れているような、そんなひとだった。

先輩は私を嫌わなかったし虐めなかったので、たまり場に先輩がいると安心した。

『あたしのことはいずみって名前で呼んで』 というのでそうさせてもらった。

いずみさんは、ちょっと年の離れた美容師をしているお姉さんがいたからか、髪がとても綺麗だった。

ほかの先輩や同級生などは、安いブリーチ剤やオキシドールで髪を脱色したりしていたので、皆ライオンのようにバキバキに傷み、まとまりの無いボサボサの頭をしていたのに、いずみさんはサラサラの綺麗な褐色の長い髪をしていた。

『柚葉は髪と肌が綺麗だね。かわいいよ』

アトピーでいつも乾燥した肌と、真っ黒で重い自分の髪がコンプレックスだったから、うれしかった。

ある日ふと気付いた。いずみさんは、よく人に触る。触れる、というのか。

私は、実の親からも「触るな!」とよく言われていたので、人に触れるのはいけないことだと思っていた。

いずみさんが触るのは私だけじゃなかったけど、なんだかいずみさんに触れられるとどきどきするようなゾクっとするような、なんともいえない感じがするのを自覚し始めていた。

シンナーを吸っているときや酒を呑んでいるとき、ふざけていずみさんにキスされることがあった。

そのときも、いずみさんといつものたまり場で酒を呑んでいた。

その部屋の持ち主である男の先輩が、私を押し倒し、首を絞めながらセックスをしようとした。

私は苦しくて痛くて、精一杯の力で抵抗した。

男の先輩は舌打ちして、他の先輩たちに声をかけて出て行った。

「お前等、後片付けしとけよな」

たまり場の狭い部屋にいずみさんと私だけが残った。

いずみさんが、いつものゾクっとするようなぼんやりしたような笑っているのか泣きそうなのかわからないような顔で、『柚葉、こっちにおいで』と呼んだ。私は素直にいずみさんの横に行って、座った。

『柚葉、かわいいね。かわいいから、私が何しても許してね』

そういってやわらかい唇を私の乾いた唇に重ねた。頭を優しく抱かれ、背中に手を回した。

感じたことの無いような感覚が背中から頭のてっぺんまで走った。

『柚葉はまだ気持ちよさ知らないでしょ。セックスは気持ちいいんだよ、力抜いて』

なんだか、変なドラッグでラリっているように、頭も身体も痺れ、何も抵抗できないくらい力が抜けた。

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