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粉々に壊れたココロを拾い集める女たちの本音blog
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プロフィール
HN:
柚葉&焔
性別:
女性
職業:
社会人で女
趣味:
妄想
自己紹介:
濃い人生だねと言われること多し。実は、平凡・平和をこよなく愛する、怯えた子どもであることに気付き、血を吐きながら生きるふたり。
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私は、あまり好き嫌いがない。

なかった、というべきかも。

いつも色んな男に買われて飼われる人形だったので、そのたびに飼い主の好みに合わせて自在に変化する自分を、不思議に思ったことすらなかった。

いつのまにか、自分はなにが好きで、何が嫌いなのかもまったく自覚できなくなっていた。

「あんたは人間なんだよ。それを自覚しなきゃいけない」

そういってくれたおんなともだちがいなかったら、私は未だに凍りついた目をした無機質な奴隷人形のまま、ただ、息をしているだけの「モノ」だっただろう。

自由気ままな野良猫生活を始めてから、いろんなことに気付いた。

飼い主に与えられたケージの中でしか生きていけないと思っていたが、道端の雑草を食ってでも生きていくことができるんだ、ということや、飼い主の命令で好きでもなんでもない男にないフェロモン振り絞ってすがりつかなくてもよいということに、遅くなったが気付いてしまった。

私は、高級な霜降り牛肉より、安い赤身の豚肉が好き

よくわからないブランドもののバッグより、着古したジーンズをリフォームしたリュックがいい

携帯電話の音や、車のドアロックの音に怯えなくてもよい

トゲを抜かれ綺麗な花瓶に生けられた高価なバラよりも、道端の名も知らない花を摘んで部屋に飾りたい


おまえのような薄汚いノラは、誰も人間として認めない
大人しく俺だけの奴隷でいろ、と、今までの飼い主は皆私をケージに閉じ込めた。

外の世界を知ろうとすると、見知らぬ数人の男に、足腰が立たなくなるまでいたぶられた。

きれいな三日月の色も形もわからないほど、私の目はゆがんでいた。


おんなともだちと好きな食べ物の話をする、
夜更けまでセックスの話で盛り上がる、
たわいもないメールを送りあって、互いの生存確認をする。

一生手に入れることなどかなわないと思っていたことを、今、私はしている。

ねぇ、焔、あんたと過ごした短い時間は、まるで記憶にない母親に抱かれているようだったよ。
やわらかいガーゼのタオルケットに全身を包まれているようだった。


私は、私のこころの中で求めていただろうと思われることを、少しずつわかりはじめていると思う。

投稿者:柚葉
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